ROLE

ロボット運用管理士とは

サービスロボットを人のいる現場で安全かつ安定して使い続けるために、技術と現場の間をつなぐ人材像です。

DEFINITION

現場で「使い続けること」を支える人材

ロボット運用管理士とは、サービスロボットを人のいる現場で安全かつ安定して使い続けられるよう、日常運用、点検、安全確認、スタッフ教育、異常時対応、利用者説明、記録管理、メーカー連携を横断してつなぎ、ロボット運用管理の基本循環を支える人材像・役割名です。

ロボットそのものだけを見るのではなく、人の動線、利用者への影響、現場の業務、スタッフの役割、決められた手順、記録と改善までをつなげて考えます。

本サイトでいう「ロボット運用管理士」は、本協会が定義する人材像・役割名であり、国家資格、公的資格または法令上の選任資格ではありません。確認・記録・説明・教育・見直し・改善・連携を結びつけ、ロボット運用管理の基本循環が現場で機能するよう支える役割です。専任者を置くことを前提とせず、一人または複数人で必要な機能を分担できます。また、この名称自体が、停止・再開、設定変更、契約、対外説明などの判断・承認権限を付与するものではありません。実際の権限は、施設規程、職務分掌、契約・委託範囲などに従って定めます。

BOUNDARY

ロボット運用管理士は、すべてを一人で行う専門家ではありません。

役割を正しく理解するためには、何を担い、何を専門部門やメーカーにつなぐのかを明確にすることが重要です。

開発

ロボット開発者ではありません

機体や制御システムを設計・開発することではなく、導入されたロボットを現場で使い続けるための条件と運用を整えます。

保守

メーカー保守担当者の代わりではありません

修理、設定変更、専門的な診断を行うのではなく、必要な情報を整理して専門部門やメーカーにつなぎます。

操作

単なる操作担当者ではありません

起動や停止だけでなく、安全確認、利用者説明、スタッフ教育、異常時対応、記録、改善までを運用の一部として考えます。

組織

一人ですべてを抱える役割ではありません

施設の規模や体制に応じて、複数の担当者が役割を分担できます。重要なのは、誰が何を担うかが明確なことです。

RESPONSIBILITIES

現場で整えるべき七つの運用機能

七つの運用機能は、六段階の基本循環を誰がどのように支えるかを確認し、現場で必要な機能を担当者、責任者、関係部署に分担するための補助ツールです。ロボット運用管理士一人の業務一覧ではありません。

01

導入前確認を支援する

目的・目標状態、対象業務、動線、通信、充電場所、データの取扱い、役割分担を確認し、継続して運用するために必要な条件を整理します。

02

日常運用の基準と担当を整える

起動、停止、充電、運用時間、タスク、終了時確認について、基準と担当を定めます。複数台を運用する場合は、優先順位や待機・充電の方法も整えます。

03

安全確認と停止対応を支える

通路、人の流れ、停止位置、緊急時の停止方法、周囲への影響を確認します。停止操作・退避・非常停止状態の解除操作等を実行できる人と、停止継続・非常停止状態の解除可否(該当する場合)・条件付き再開・通常再開等を判断・承認できる人を、施設の権限区分に沿って分けます。機種固有の停止機能・手順は、製品マニュアル等のメーカー資料および施設規程に従います。

04

利用者説明を整える

目的、動き方、注意点、データの取扱い、問い合わせ先について共通説明を整え、必要な場合に有人対応へ切り替える条件を定めます。

05

スタッフ教育を支える

基本操作、停止対応、権限、記録、連絡先を共有し、新人や代替担当者も最低限の対応ができるようにします。

06

記録を整え、運用条件の見直しにつなげる

停止、ヒヤリハット、苦情、問い合わせ、判断に迷った事例を、日時、場所、影響、対応とともに記録し、運用時間、ルート、停止基準、説明、教育の見直しにつなげます。

07

メーカー・保守会社等との連携を整える

不具合、保守、更新、原因調査に必要な情報と連絡窓口を整理し、回答を現場の手順へ反映します。設定変更が必要な場合は、所定の専門担当・権限者へつなぐ方法も定めます。

CORE ABILITIES

七つの運用機能を支える五つの中核能力

五つの中核能力は、七つの運用機能を担う人やチームの教育・能力確認に使う補助ツールです。把握する、判断基準に沿って対応する、説明する、記録し改善する、つなぐという力を、役割分担と教育を通じて現場全体で補い合います。

1

把握する力

ロボットの状態、周囲環境、人の動き、利用者への影響、運用条件の変化を整理して捉える力です。

2

判断基準に沿って対応する力

個人の感覚だけに頼らず、あらかじめ定めた条件、判断基準、手順、権限の範囲に沿って対応する力です。

3

説明する力

スタッフ、利用者、責任者など、相手に合わせて、ロボットの役割、注意点、状況、対応内容を分かりやすく伝える力です。

4

記録し改善する力

起きたことと対応を記録し、繰り返す問題や小さな変化を見つけ、条件、手順、教育の改善につなげる力です。

5

つなぐ力

現場スタッフ、施設責任者、専門部門、メーカーなどの間で、必要な情報を整理し、適切な相手へつなぐ力です。

TEAM

役割は、
組織の中で分担できます。

小規模な現場では、一人が複数の役割を担当することがあります。一方、大規模な施設では、日常点検、利用者説明、異常時判断、メーカー連絡、記録管理などを複数の担当者で分担することもできます。

大切なのは、肩書を置くことではなく、次の点を明確にすることです。

  • 誰が日常的に確認するか
  • 誰が停止操作・退避・非常停止状態の解除操作等を実行し、誰が停止継続・非常停止状態の解除可否(該当する場合)・条件付き再開・通常再開等を判断・承認するか
  • 誰が責任者やメーカーへ連絡するか
  • 誰が記録を確認し、改善へつなげるか

「誰かが対応するだろう」という状態をなくすことが、運用管理の第一歩です。

PEOPLE

どのような人が担うのか

ロボット運用管理士という人材像は、特定の職種だけを対象とするものではありません。施設管理者、現場責任者、総務・設備担当者、介護・医療・宿泊・商業施設などの現場スタッフ、社内教育担当者、ロボット導入支援担当者など、現場と技術の間をつなぐ立場の人が担うことを想定しています。

NEXT

現場によって、必要な視点は変わります。

次のページでは、主な現場ごとの運用管理上の重点を整理します。

対象となる現場を見る →

CONTACT

ロボット運用管理に関する情報交換
やご相談を受け付けています。

協会の活動、書籍・記事、取材・講演、連携、研修内容に関するお問い合わせは、フォームまたはメールよりご連絡ください。

フォームから問い合わせるinfo@robot-operations.org